第84回早慶対校競漕大会（早慶レガッタ）の開催に際しまして、ご挨拶申し上げます。
 

　本大会は明治38年（1905年）5月8日に隅田川向島において第一回目の早慶戦が開催されました。以降、2度に亘る中断や開催地の変更などの難局を乗り越えて、昭和53年（1978年）には、発祥の地である「隅田川」に戻り、今年で84回目を迎えます。

　ここに至るまで、伝統の一戦をこの隅田川で継続出来ます事は、両校関係者の労力はもとより、墨田、台東両区、東京都、警視庁、湾岸警察署、所轄警察署、東京消防庁等の各方面の関係諸官庁並びに地元の皆様のご理解とご支援の賜物であり、また、一昨年より中央区、江東区のご協力を仰ぎ、レース距離を3,750Mに延伸させて頂きました。この場をお借りしまして、関係者の方々に厚く御礼申し上げます。

　さて、早慶レガッタは、早慶関係者のみならず、広く一般的にも「春の風物詩」として知れ渡るようになりました。近年におきましては、東京スカイツリーや浅草といった墨堤両岸の賑わいが増す中、一層の盛り上がりを見せております。

　また、レースコース全域に亘り親水テラスが整備されたこの隅田川において、早慶両クルーが夏の全日本学生、全日本選手権競漕大会での勝利を見据えた夢の大舞台でもあります。学生たちは年末年始も返上し、この日のために日々練習に励んで参りました。力強く一糸乱れぬオール捌きを披露してくれると思いますので、是非とも隅田川までお越し頂き、大きな声援を送っていただければと思います。

　最後になりますが、本大会の運営費用を支えるプログラム広告掲載を頂きました企業・団体・個人の皆様、テレビ放映ご後援の日本テレビ放送網株式会社、同じくご後援の東京都建設局、墨田区、台東区、中央区、江東区他さまざまなご協力を頂きました地元町内会、ウォーターリスクマネジメント協会、レース当日の船舶航行にご配慮頂いております諸団体の皆様、また準備・運営に労力を注いだ両校役員・関係者の皆様に心より厚く御礼申し上げます。

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二見　高司

（平成元年　慶應大学卒）

​大会委員長